14.「ふだん黙ってだけにキレると怖い潜在意識」
ストレス解消コラム
- ストレスの正体は?
- いいストレスと悪いストレス
- ストレスにはどんな種類があるのか
- 現代人はストレス虚弱体質なのか?
- ストレスと自律神経の微妙な関係
- 肉体的精神的ストレス・サインを見逃すな!
- いちばん基本的なストレス解消法とは
- 現代人になぜ癒しが必要なのか
- ストレスの自給自足はやめましょう
- 精神科、心療内科とカウンセリングはどう違うのか
- なぜカウンセリングを行うのか?
- 心理療法の3つのやり方
- 私たちの中の2つの心―潜在意識と顕在意識
- ふだん黙ってだけにキレると怖い潜在意識
- “〜ねばならない。〜であるべきだ”からの脱却
- 100点主義に幸せは来ない
- イメージ・トレーニング前編
- イメージ・トレーニング後編
- 無意識の意識、潜在意識に暗示をかける自律訓練法
- 催眠療法と自律訓練法の関係性とは
- 心理療法の効果を左右するあなたのイメージ力
- あなたにとってのいいストレス、悪いストレスを考えてみよう
by Itouzu Yuu
前回は、人間の意識には潜在意識と顕在意識があるという話をしました。
潜在意識とは、人間が生まれた時から備えている先天的なもので、呼吸や体温、心臓の鼓動などや、食べる、寝るなどの人間が生きていくために必要な本能的な部分をコントロールしていて、ふだんその人が認識していない意識のことでした。
また、顕在意識の方は、3歳くらいで80%程度、12〜13歳くらいでほぼ100%身についてしまう、人の意志や判断力、批判力、価値観などといった、その人の日常的な感情や行動の元になっている後天的な意識のことでした。
つまり、人間は誰でも潜在意識と顕在意識を持っていて、その人の感情や行動はすべてこのどちらかが関わっているということなのです。
しかし、前回もお話したとおり、たとえば潜在意識がオナラをしたいと訴えても顕在意識が人前だからガマンをさせるとか、仕事が忙しくて寝不足になって潜在意識が眠いと訴えていても、顕在意識が“まだ仕事が終わっていないから起きていなきゃダメ”と眠気をガマンしてしまったりと、現代人にはいろいろな面で潜在意識と顕在意識のぶつかり合いが起こってくるのです。
ところでみなさんは、潜在意識と顕在意識の大きさというか、本来持っている力の強さの比率はどれくらいだと考えますか?
実はこれが潜在意識が9に対して顕在意識が1というくらに大きな差があるのです。
しかし、それだけ潜在意識の力が強いとしたら、まともに戦ったら潜在意識の方が簡単に勝ってしまうことになります。
そうなると私たちは、顕在意識の命令によってオナラや眠気をガマンできなくなるはずなのです。
しかし、どうしてそうならないのかといえば、潜在意識は力が強い分だけ、簡単にはその強い力を発揮しないという余裕のようなものがあるからなのです。
たとえば、ここに大きな犬と小さな犬がいたとします。仮に小さな犬がキャンキャン吠えたてたとしても、大きな犬は体の大きさがあまりにも違うので、多少うるさいと思っても別に相手にはしないでしょう。しかし、小さい犬があまりにもしつこく吠えていると、大きな犬もついには堪忍袋の尾を切らして小さな犬に噛みつきます。そうなった時は、小さな犬はひとたまりもないわけです。
それと同じように潜在意識も、たとえ顕在意識が自分の欲求を押さえてしまっていても、最初は黙ってそれに従っているのです。
しかし、それが度重なってきたりまたエスカレートしてきて、その人の身体や精神の健康を損なうようなレベルにまで達すると、本来持っている強力な力を発揮することになります。
そして、無意識のうちにその人が直面している危険から回避させるような状態を作り出していくと考えられるのです。
仮に働き過ぎの人であったら、身体のどこかに不調を起こして仕事を休ませるように働きかけるかもしれません。また、精神的にうつ状態にして仕事のやる気を無くすようにするかもしれません。
つまり、以前に人間は2週間ストレスを受け続けると、その危険を知らせるサインが出てくるということをお話ししましたが、そういったサインが出てくるのは潜在意識が働きかけるからなのです。そして、このようなサインは一般的にその人の弱い部分に出てくるといわれています。
しかし、そのようなサインが出やすい胃、腸、目、耳、喉の不調や頭痛、動悸などにはある共通点があるのです。
それは、それらは症状や不調が自覚しやすい部分だということです。
つまり、本人の自覚によって早期発見、早期治療ができやすい器官ということになります。
ただし、ストレスは身体すべてにかかっているので肝臓や膵臓や脾臓にだって悪い影響をおよぼしていることは間違いないのです。
一方、精神面に出てくるサインはどうでしょう。
たとえば、不安感やイライラ感が強くなる、ふだん通りの行動ができなくなる、涙もろくなる、睡眠障害などのサインが出てきた時に、すぐに精神科や心療内科、カウンセリングルームに行く人はほとんどいないと思います。
しかし、ストレスは心や身体全体にかかっているわけですから、精神面にストレスのサインが出てきた時には、身体に出たサインと一緒で、本来は早く対処する必要があるのです。
みなさんにはきっと、精神科や心療内科、カウンセリングルームに行くことに対する抵抗感や偏見があるのだと思いますが、重くなってから行くよりは軽いうちに行った方が治療は簡単だし治りは早い、ということは身体の不調の場合と同じだといえます。
次回は“〜ねばならない。〜であるべきだ”からの脱却です。