20.「催眠療法と自律訓練法の関係性とは」
ストレス解消コラム
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- 100点主義に幸せは来ない
- イメージ・トレーニング前編
- イメージ・トレーニング後編
- 無意識の意識、潜在意識に暗示をかける自律訓練法
- 催眠療法と自律訓練法の関係性とは
- 心理療法の効果を左右するあなたのイメージ力
- あなたにとってのいいストレス、悪いストレスを考えてみよう
by Itouzu Yuu
前回は、ふだん閉ざされている潜在意識の蓋を開けて直接潜在意識に暗示をかけ、顕在意識と比べると1:9と言われている潜在意識が持つ大きな力を利用して、より効果的な治療を行う自律訓練法の原理と期待できる効果についてお話しました。
今回は、そこからまた一歩進んで、我々のカウンセリングルームで行っている自律訓練法のやり方について説明して行きたいと思います。
前回に“自律訓練法はイメージトレーニングの延長線上にある”ということを言いましたが、同じ自己暗示をかける療法であっても固く閉ざされている潜在意識にアプローチをしていく自律訓練法の場合は、1〜2週間単位で何段階かのステップを踏みながら数ヶ月間をかけて行っていくことになります。
その第1ステップとしては、リラックスした状態で自分の心の中で「気持ちが落ち着いている」という言葉を3〜4回くり返します。
そして、まず右腕の肩から指先までに1回意識を集中させて、その集中した感覚を残しながら腕から意識をそらせていきます。
そして今度は心の中で「右腕が重い」と3〜4回くりかえし唱えるのです。
それが終わったらつぎは左手に移ります。右腕と同じように、左腕に意識を集中させてからそらし「左腕が重い」と3〜4回唱えます。
このパターンを1日1回、1〜2週間毎日行うのですが、これが第1段階になります。
つぎの第2段階では、やはり「気持ちが落ち着いている」という言葉を3〜4回くり返した後に、第1段階と同じように右腕に意識を集中させてからそらし、第1段階と同じように「右腕が重い」と3〜4回くりかえし唱えた後に、続けて「右手が温かい」という言葉を3〜4回唱えます。
そして、右腕が終わったら同じように左腕に移り、「左腕が重い」の後に「左腕が温かい」と唱えるのです。
この第2段階も毎日1回、1〜2週間、毎日行います。
第2段階が終わるとつぎは第3段階ですが、第3段階では右腕と左腕べつべつではなく、両腕を意識して「両腕が重くて温かい」と唱えます。
これも1〜2週間続けたら、いよいよ最後の第4段階になります。
自律訓練法では、この第3段階まで終わった人は、自然と自分の潜在意識を開くことができるようになっているのです。
しかし、ただ心の中で「腕が重い」とか「腕が温かい」とか唱えているだけで、どうして潜在意識の蓋を開けることができるようになるのでしょうか?
それは同じく潜在意識の中に暗示を与えることができる療法である催眠療法から来ているのです。
催眠療法というのは、みなさんもご存じのとおり催眠術を使って潜在意識の中に入っていく療法ですが、この催眠療法を行っている人に話を聞いて調べた結果、催眠術にかかっている時は身体が重く感じたり、温かく感じたりするということが分かっています。
そこで、催眠術と逆のアプローチで、自分の暗示で自分自身の身体が重く感じたり、温かく感じたりする状態を作り出して、そこから催眠術にかかっているのと同じ精神的状態を導き出そうというのが自律訓練法の仕組みなのです。
ですから第4段階に入ると、今度は開かれた潜在意識に最終的な目的となる暗示を入れていきます。たとえば、病気を治したい人は「日に日に良くなる」、英語をマスターしたい人は「外人と英語で喋ると楽しい」といった言葉を唱えることで、潜在意識にその意識を植え付けるのです。
そうすると潜在意識は顕在意識の9倍の力を発揮するわけですから、その人の身体自体が自然と病気に対する治癒力を向上させていったり、また英語に苦手意識を持っていた人でも不思議と英語を勉強する意欲がわいてきたりするわけです。
もちろん、イメージトレーニングのように顕在意識に暗示を与えていくことでも効果が期待できないわけではありませんが、なにしろ潜在意識は顕在意識の9倍強いわけですから、顕在意識に与えた暗示を潜在意識が否定してしまうと、顕在意識の暗示はあまり効かなくなってしまいます。
その点、潜在意識に暗示を与える自律訓練法は、イメージトレーニングに比べるとマスターするのは難しい療法だといえますが、1度身につけてしまえば大きな効果が期待できる療法といえるでしょう。
また、この自律訓練法は、専門のカウンセラーのアドバイスを受けながらでないとなかなかマスターできない療法だといえますので、自律訓練法に興味のある方はまずカウンセラーに相談に行かれることをおすすめします。